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物流業界に再編の波!内外トランスがPEファンドと改革へ

物流業界に再編の波!内外トランスがPEファンドと改革へ | イーノさんのロジラジ

物流業界に再編の動きが広がっています。

今回は内外トランスライン(NTL)の非公開化をきっかけに、PEファンドが物流企業に相次いで参入している現状を解説。

業界にどんな変化が起きているのか、今後の見通しとともに読み解きます。

内外トランスラインの非公開化と成長戦略

NTLは2025年7月、IAパートナーズをスポンサーに株式を非公開化。

短期利益ではなく中長期の成長にフォーカスする体制に移行しました。

今後の注目戦略は以下の通りです:

  • 海上混載(LCL)の強化:現状21%のシェアをさらに拡大し、業界内で優位に立つ。
  • DX投資とプラットフォーム化:業務のデジタル化を進め、オンラインでのLCL発注も視野に。
  • フォワーディングの拡張:M&Aも視野に入れつつ、LCLを基盤に拡大。
  • 倉庫・人材への投資:韓国・インドなどに倉庫投資、人材採用と研修でグローバル展開を強化。

将来的には再上場も選択肢に入れており、IAPはおよそ5年の支援を見込んでいます。

物流業界へのPEファンド参入が加速

NTLに限らず、PEファンドの物流投資が活発化しています。

  • 日新:米ベインキャピタルがMBOを主導し、約7,600億円規模で取得。
  • 日立物流(現ロジスティード):2022年に米KKRが買収し、ブランドも刷新。
  • ナオヨシ:冷凍物流企業にIAPが資本参加。分野を問わず物流再編が進展。

背景には、中小企業が多く、非効率が残る日本の物流業界に再編余地が大きいという判断があります。

今後の注目ポイントと物流再編の未来

2024年問題で業界の課題が表面化したことで、小規模事業者が単独で生き残るのは困難という見方が広がっています。

今後は、NTLのLCL戦略がどこまで進化するかに加え、他の中堅フォワーダーがどのように対応していくかが注目されます。

PEファンドが主導する再編が、業界構造を大きく変える可能性が高まっています。

まとめ

物流業界は今、資本とデジタルの力で構造転換が進む局面にあります。

NTLの改革はその象徴であり、PEファンドによる物流再編は「避けられない流れ」といえるでしょう。

NTLの事例を皮切りに、今後ますます物流業界ではファンドによる再編が加速する見込みです。今、私たちは大きな転換点を迎えているのです。

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