投稿日:2025.08.22 最終更新日:2025.08.22
商船三井が進めるアフリカ戦略:非海運ビジネスで広がる物流の未来

アフリカ市場における物流戦略が、いま大きな転換期を迎えています。
商船三井が非海運分野で積極的な展開を進めており、他の海運大手も追随する動きを見せています。
人口増加や資源に注目が集まる中、現地密着型の取り組みが物流ビジネスの鍵を握ります。
CONTENTS
商船三井、非海運ビジネスでアフリカ市場に進出
商船三井は、従来の海運にとどまらず、非海運領域へとビジネスを拡大しています。
ケニアでは医療用品大手リバイタル社と物流センター建設で合意。
サハラ以南では鉱物越境輸送を担う企業へ25%出資し、さらに英VCファンド「ノバスターベンチャーズ」とも連携しています。
100年の歴史を持つアフリカ航路と地域戦略
1926年の定期航路開設以来、商船三井はアフリカと深いつながりを築いてきました。
現在は「ブルーアクション2035」戦略の一環として、ロンドン拠点のMLヨーロッパアフリカ(Moela)が南ア・モザンビーク・ケニアなどに拠点を置き、地場パートナーと共に地域展開を進めています。
アフリカ市場のポテンシャル
アフリカは人口増加、都市化、資源面で魅力が高い市場です。
商船三井はその可能性を見越し、課題解決型のビジネスモデルを構築中です。
単なる輸送ではなく、ローカライズされた物流インフラ整備が求められています。
他の海運大手のアフリカ展開
商船三井に限らず、他の海運各社もアフリカでの存在感を高めています。
- マースク:セネガル・ダカールに物流ハブ、東アフリカでスマート倉庫を展開
- MSC:最大級24,000TEU船を投入、通信や物流インフラの強化も推進
- CMA CGM:西アフリカでのターミナル投資を強化し、エネルギー効率改善に取り組む
まとめ:物流企業に求められる現地密着と多角化
フォワーダー目線でも、現地企業とのパートナーシップの重要性は大きいと実感します。
外資が新市場で成功するためには、ゼロからの立ち上げではなく地場との協業が鍵。これはアフリカに限らず、日本や他地域でも同様です。
物流企業にとって、ローカライズと多角化は今後の生存戦略となっていくでしょう。