投稿日:2025.09.17 最終更新日:2025.09.17
インド・ムンドラ港でドレージ業者ストライキ!内陸輸送が完全停止し物流に影響

CONTENTS
港で起きた衝撃のストライキ
今日はインドの港湾ニュースを取り上げたいと思います。
舞台はインド西部にあるムンドラ港とカンドラ港。
実はこの2つの港、インドの中でも極めて重要な玄関口なんですね。
特にムンドラ港はインド最大のコンテナ港で、扱うコンテナのうち実に70%がトラックで内陸に運ばれていきます。
ところが、そのトラック業者が一斉にストライキに突入したんです。
その数、なんと約3万5,000台。
輸出入貨物の動きが完全にストップしてしまったという状況です。
ストライキの原因は「道路と通行料」
ストライキの理由は「高速道路インフラの改善」要求。
現地のトラック業者は、「道路はボロボロなのに通行料だけは上がる一方だ」と強く反発しています。
掲げられたスローガンは「No Road, No Toll(道路なき通行料は払わない)」。
事前にストを予告して荷主やフォワーダーには前倒し出荷を促していたようですが、それでも影響は不可避です。
港湾物流への深刻な影響
ムンドラ港は、つい最近まで鉄道の遅延で大混乱していました。
ようやく正常化した矢先、今度はトラックがストップという展開に。
輸出入貨物はヤードに滞留し、週明けの出港便に大きな影響が出る可能性が高いと見られています。
数字で見ると、ムンドラ港は今年1〜8月で560万TEUを処理し、前年比4%増。
つまり需要はしっかりあるのに、インフラ面の弱点で物流が止まるという「典型的なボトルネック現象」が露呈しています。
今後の焦点は政府と業者の動き
ポイントは以下の2点です:
トラック業者がどこまで譲らないか
政府や港湾当局がどれほど早急にインフラ改善へ動けるか
ムンドラ港を運営するアダニ・ポーツは、インドの国際物流にとってまさに心臓部。
ここが止まれば、インド全土のサプライチェーンに波及するため、政府の迅速な対応が求められます。
まとめ:陸のインフラが物流を左右する
今回のニュースから得られる最大の教訓は、「港の機能は海だけでなく陸の輸送インフラに強く依存している」ということです。
いくら海上輸送が整っていても、最後にトラックが止まれば貨物は動かない。 これは“陸の弱点”が浮き彫りになった象徴的な事例です。