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FP1改変で見えた日本の港の限界と釜山トランシップ時代

FP1改変で見えた日本の港の限界と釜山トランシップ時代 | イーノさんのロジラジ

ONEによるFP1改変は、日本発欧州向け物流に大きな転換をもたらしました。

これまで日本の主要港に直接寄港していた欧州向け本船は姿を消し、日本の貨物は原則として釜山港でのトランシップが前提となります。

この変更は単なる航路調整ではなく、日本の港湾が置かれている立場そのものを映し出しています。

FP1改変で何が変わったのか

FP1は、欧州とアジア、北米西岸を結ぶペンデュラム型の基幹航路でした。

日本の荷主にとっては、積み替えなしで欧州へ輸送できる貴重な直行サービスですが、今回の改変によって、日本寄港は外され、釜山での積み替えが標準となります。

これにより、リードタイムの延長や接続リスクが避けられなくなります。

表向きの理由とその裏側

ONEは、定時性の回復や地政学的リスクへの対応を理由として挙げています。

長大な航路を分断することで、遅延の連鎖を抑える狙いがある一方で、日本の港が抱える構造的な問題も無視できません。

日本の港が抱える四つの課題

日本から欧州へ向かう貨物量は、長期的に減少しています。

また、港が分散しているため、大型船にとって効率的な集荷が難しい構造であり、コストや使い勝手の面でも、24時間稼働の釜山港に比べると見劣りします。

さらに、日本はアジア航路の最奥に位置し、地理的なロスも避けられません。

これらの要素が重なり、日本寄港は優先順位を下げられました。

物流担当者が考えるべきポイント

今後は、釜山トランシップを前提とした物流設計が必要になります。

リードタイムの変動や積み替えリスクを在庫計画に織り込むことが重要で、他社サービスとの比較や航空便との併用も、現実的な選択肢になります。

日本パッシングという流れを前提に、柔軟で強固なサプライチェーン構築が求められています。

動画視聴はこちらから

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