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CO2船舶輸送が本格始動へ 仕様共通化でインフラ整備に弾み

CO2船舶輸送が本格始動へ 仕様共通化でインフラ整備に弾み | イーノさんのロジラジ

二酸化炭素(CO2)を船で運ぶ時代が現実に近づいています。脱炭素社会の実現に向けた重要な一歩として、CO2船舶輸送に関する仕様が共通化されました。今後のインフラ整備や産業界の動きに注目です。

CCSとは何か? CO2を回収し、地中に貯留する技術

CCS(Carbon Capture and Storage)は、工場や火力発電所などから出るCO2を回収し、地中に閉じ込める技術です。

温室効果ガスの排出を抑え脱炭素社会の実現を支える手段の一つです。


この技術に加えて、CCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)という考え方もあります。こちらはCO2を回収して貯めるだけでなく、活用することも目的としています。


たとえば、合成燃料や建材などへの利用が想定されています。

CO2輸送には船舶が必要不可欠

回収したCO2を処理する場所は限られています。多くの場合、CO2が排出される工場などとは数百キロ以上離れています。


こうした距離をカバーするためには、大量輸送が可能な船舶の活用が有効です。

船で海底の貯留地まで運ぶ仕組みが、脱炭素社会の鍵となります。

産業界が協力して仕様の共通化を推進

2025年5月30日、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、船舶輸送に関するガイドラインを発表しました。これは、CO2の輸送仕様を共通化するものです。


この協議会には32の企業・団体が参加しています。
参加企業には日本郵船、商船三井、川崎汽船などの大手海運会社が含まれます。


また、三菱造船、日本シップヤード、日本ガスラインといった造船・設備関連企業も参加しています。

今後のプロジェクトに活用される見通し

このガイドラインは、今後の国内外のCCSプロジェクトで活用される予定です。


CO2船舶輸送のインフラ整備にも大きな影響を与えると期待されています。


脱炭素社会の流れが進む中で、今回の仕様共通化は重要な布石といえるでしょう。

動画視聴はこちらから