投稿日:2025.06.26 最終更新日:2025.06.26
EFインターナショナルが仕掛ける「新しい荷役のかたち」

港での荷役といえばガントリークレーンが当たり前でした。
でも今、その“当たり前”に変化の兆しが見えてきました。仕掛け人は、横浜発の機器商社EFインターナショナルです。
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イタリアのイタルグルーが日本本格進出
EFインターナショナルは、2024年4月からイタリアのクレーンメーカー「イタルグルー(ITALGRU)」の日本総代理店に就任。
ジブクレーンという聞きなれない荷役機器を武器に、港湾の現場に“選択肢”を持ち込みました。
イタルグルーは1954年創業の老舗メーカー。累計2万2000台以上のクレーンを世界に納入。 欧州を中心に港湾クレーンの実績は約230台と、名実ともにトップクラス。
ジブクレーンは以下の特徴を持つ多目的オールラウンダーです:
- コンテナ・ドライバルク・重量貨物対応
- 最大300トンの吊り上げ能力
- コンテナ荷役:時速30〜38本
- タンデム運転時:600トン対応可
「ガントリーが買えない」時代の救世主?
現在、地方港や中小港ではガントリークレーンの老朽化が深刻です。
しかし、新規導入には億単位の費用が必要で、インフレの影響も重なり、設備投資は困難。
そんな中登場したのが、コスト競争力と汎用性を兼ね備えたイタルグルーのジブクレーンです。
「まずはジブクレーンでスタートし、将来貨物が増えたらガントリー導入へ」 という段階的導入モデルが可能で、港の成長に合わせた柔軟な戦略が描けます。
荷役だけじゃない。SOCコンテナ事業も展開
EFインターナショナルは、荷主が所有・運用するShipper’s Own Container(SOC)事業も展開しています。
- 柔軟な返却地設定
- 航路自由度の高さ
これらの特長から、プロジェクト貨物や特殊ルート輸送での活用が拡大中です。
港湾機器の未来をつくるプレイヤーへ
ガントリー一強だった荷役の現場に、「選択肢」をもたらしたEFインターナショナル。
地方港の課題と可能性を捉え、多様化する港湾の未来を切り拓いています。
今後、EFインターナショナルは地方港の成長を支えるキープレイヤーとして、さらなる注目を集めることでしょう。