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スエズ運河再開は本当に進むのか

スエズ運河再開は本当に進むのか | イーノさんのロジラジ

スエズ運河庁はマースクと戦略的提携を結び、12月から同社のスエズ通行を順次再開すると発表しました。

一方でマースクは「安全性などの条件が整えば再開する」との方針を崩しておらず、具体的な日程は明示していません。

CMA CGMは2025年12月からスエズ運河とバブ・エル・マンデブ海峡の通行を全面再開する方針を示し、一部ではトライアル運航も行われています。

背景には、イスラエルとフーシ派の和平の第1段階合意や、フーシ派によるイスラエル関連船舶への攻撃中止の発表など、中東情勢の変化があります。

再開が進めば長期的にはサプライチェーンの安定化につながる一方で、喜望峰経由からスエズ経由に戻すことでアジア発欧州向けのリードタイムが短縮され、欧州港湾の混雑が一時的に悪化する懸念もあります。

今後は、マースクの実務上の再開判断、CMA CGMの全面再開の実行、欧州港湾の混雑状況という三つのポイントに注目が必要です。

スエズ運河の再開は市場にとってプラスとマイナスの両面を持ちます。12月の実際の動きを見極めることが重要です。

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