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マースクがスエズに戻るって本気?物流正常化と地政学リスクを正直に見る話

マースクがスエズに戻るって本気?物流正常化と地政学リスクを正直に見る話 | イーノさんのロジラジ

今日はマースクがスエズ運河に本格復帰するというニュースについて少しフランクに話してみます。

紅海危機以降ずっと喜望峰回りが当たり前だった中で、ついに大手が公式にスエズ復帰を宣言しました。

ただ正直なところ「これで物流は元通りだ」と言い切れるほど単純な話ではありません。

動画視聴はこちらから

マースクが何を決めたのかを整理しよう

今回マースクが発表したのは、中東とインドから米国東岸を結ぶ自社サービスMECLをスエズ運河経由に戻すという決断です。

これまでは紅海の安全リスクを避けるために、アフリカ南端を回る喜望峰ルートを使っていました。

ただ、この遠回りルートは正直かなり厳しいです。

  • とにかく日数が長い
  • スケジュールが安定しない
  • 顧客からの不満も増える

今回、西行きはジュベルアリ発のコーネリア・マースク、東行きはノースチャールストン発のマースク・デトロイトがスエズ経由で走る予定になっています。

紅海危機以降で、ここまで踏み込んだ公式復帰表明は初めてです。

なぜ今このタイミングなのか

理由は大きく二つです。

まず一つ目はサービス品質の回復です。

喜望峰経由だとどうしてもリードタイムが延びてしまい、定時性も悪化します。

マースクとしては「一番効率のいいルートを使って顧客満足度を戻したい」というのが本音でしょう。

二つ目はコストと運航効率です。

遠回りをやめれば燃料も減りますし、船の回転も良くなります。

実際、マースクは昨年12月と今年1月に試験的なスエズ通航を行っており「一定の安全確認はできた」という判断に至ったようです。

でも正直リスクはまだ消えていない

ここで冷静に見ておきたいのが地政学リスクです。

今のイラン情勢はかなり不安定で、国内の抗議活動に対する弾圧が続いています。

米国や欧州もイランへの圧力を強めており、状況次第では軍事的な緊張が一気に高まる可能性があります。

ここで気になるのがフーシ派の動きです。

もしアメリカがイランに強硬姿勢を取れば、政治的な報復として紅海の商船攻撃が再開される可能性は十分にあります。

  • 船会社は効率を取りに行った
  • 荷主はまだ安全を気にしている

この温度差はかなり大きいと感じます。

物流コストは本当に下がるのか

スエズ復帰が進めば、供給スペースが増えるので純粋な海上運賃は下がる可能性があります。

ただし、紅海航行に伴う戦争危険保険料は高止まりするでしょう。

つまり、運賃が下がってもトータルの物流コストが下がるかどうかはまだ分かりません。

スエズ復帰=コスト削減と単純に考えるのは危険です。

まとめとして伝えたいこと

今回のマースクの決断は、物流正常化への一歩であることは間違いありません。

ただし、これは薄氷の上を歩くような復帰でもあります。

荷主の立場としては、

  • いつ喜望峰に戻る可能性があるか
  • リードタイムにどれだけ余裕を持つか
  • 中東情勢をどうウォッチするか

こうした視点を持ち続ける必要があります。

効率と安全のバランスをどう取るか。

2026年に向けた物流戦略を考えるうえで、かなり示唆に富んだニュースだと思います。

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