投稿日:2026.02.13 最終更新日:2026.02.13
CLO元年が始まる。物流は本気で経営課題になる
今回のテーマは、東京ビッグサイトで開幕したロジスティクスソリューションフェア2026と、4月から始まるCLO選任義務化です。
展示会の話題と聞くと現場寄りのニュースに感じるかもしれませんが、実際には企業経営そのものに直結する変化が静かに進んでいます。
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CLO元年という言葉の重み
LSF2026では「CLO元年」というキーワードが前面に打ち出され、改正物流関連法によって物流統括管理者の選任が義務化されるという現実を、改めて業界に突きつける形となりました。
これまで物流は現場改善やコスト削減の文脈で語られることが多かったのですが、今年からは経営責任の対象として扱われる段階に入ります。
ハードの時代から運用の時代へ
JILSが秋の展示会をハード中心、今回のLSFをソフト中心と位置付けたのは象徴的です。
ロボットやマテハンを導入すれば解決するという段階はすでに過ぎ、今問われているのはそれらをどう運用し、どう経営に組み込むかという視点です。
設備投資の話から経営戦略の話へと、物流の位置づけが変わっています。
想定以上に広がる対象企業
政府は対象企業を約3200社と見込んでいましたが、JILSの推計では最大3600社に達する可能性があります。
一方で現場では、「自社は対象なのか」「CLOは何をすればよいのか」という疑問が多く、手探りCLOの状態で制度開始を迎えようとしている企業も少なくありません。
発荷主と着荷主の責任が並ぶ時代
2024年問題以降もドライバー不足は続いており、これまでは運賃引き上げやリードタイム延長といった対処で乗り切ってきましたが、2026年4月以降はそれを法的義務として経営管理の枠組みに組み込む必要があります。
特に重要なのは着荷主の役割であり、納品条件や発注ロットの設計を見直さなければサプライチェーン全体が詰まってしまいます。
- 個社最適から全体最適への転換
- 共同配送の推進
- データ可視化による意思決定
これらを横断的に調整する存在としてCLOが求められています。
2026年は物流格差の分岐点
制度を形式的にこなす企業と、物流を経営戦略として本気で組み込む企業の差は、時間の経過とともにコスト競争力や事業継続性の違いとして表れてきます。
CLOは社内の調整役であると同時に、他社との連携を進める外交官でもあります。
制度開始はゴールではなく、日本の物流が協調領域へ踏み出すスタートラインであり、まずは自社の物流データを可視化して現状を正しく把握することが第一歩になります。






