投稿日:2026.02.20 最終更新日:2026.02.20
インドネシアでAI通関始動!ASEAN貿易はここまで進化する
今回は2月20日の海事プレスの記事をもとに、インドネシアで始まるAI通関プラットフォームの展開について解説します。
テーマはズバリ、ASEAN貿易デジタル化のリアルです。
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HAKOVOがデルタマスで本格展開
シンガポール発のスタートアップHAKOVOが、インドネシアのデルタマス工業団地とタッグを組みました。
このデルタマス、実は約180社が集まる巨大産業拠点です。
自動車メーカーや食品会社、データセンターまで入居していて、まさに“通関のるつぼ”とも言える場所です。
そこへ投入されるのが、AI駆動型デジタル貿易通関・物流管理プラットフォーム。
これが何を変えるのかというと、
- AI-OCRで書類を自動データ化
- HSコードを高精度で自動分類
- LARTASをリアルタイム検出
- TradeWaltzと連携して自動申告
つまり、これまで人の目と経験に頼っていた通関業務を、一気にAIが引き受けるというわけです。
ここがポイント
通関処理のスピード向上だけでなく、ミス削減とコンプライアンス強化まで同時に狙えるのが最大の特徴です。
なぜ通関にフォーカスしたのか?
実はHAKOVO、最初から通関特化だったわけではありません。
創業当初はデジタルフォワーディング事業を展開していました。
しかし、元DHL出身の赤穂谷CEOが直面したのが、「通関で貨物が止まる」問題。
いくら輸送をデジタル化しても、最後の関門で止まってしまえば意味がありません。
そこで大胆に方向転換し、通関特化型プロダクトへ舵を切りました。
特にASEANは制度が国ごとに違い、かなり複雑です。
- ASEAN:HSコード8桁
- 日本:10桁
- 中国:最大13桁
桁数が違うだけでなく、解釈の違いもあり、申告ミスは即リスクにつながります。
想定外関税
貨物の長期滞留
罰則リスク
こうした問題を未然に防ぐために生まれたのが、AIエンジン「Smartariff」です。
Smartariffがすごい理由
Smartariffは単なるデータベースではありません。
顧客の商品名やID、輸出入履歴をAIが学習し、商品名が少し変わっても最適なHSコードを提示します。
さらに、数量制限や規制条件をルールベースでチェックするハイブリッド型。
強みまとめ
・AI学習で分類精度が向上
・ルールベースと組み合わせた二重チェック
・FTA適用提案まで可能
これにより、関税最適化と法令順守を同時に実現できるのです。
AIが育つエコシステム
今回のデルタマス導入は単なる契約ではありません。
180社から日々発生する通関データがAIに蓄積されます。
つまり、AIが毎日進化する環境が整うということです。
すでにJFE商事スティールインドネシアとの連携や、国営港湾会社ペリンド経由のシングルウインドー接続も完了しています。
ここを起点に、
インドネシア
フィリピン
ベトナム
タイ
マレーシア
へと広がる可能性があります。
将来的には欧米接続も視野に入り、ASEAN発のグローバル通関プラットフォームへ発展するかもしれません。
まとめ
通関を制する者がサプライチェーンを制する時代。
HAKOVOのAI通関は、その象徴的な一歩になりそうです。
いかがでしたでしょうか。
通関という“地味だけど超重要”な領域にAIが本格参入することで、ASEAN物流の景色は確実に変わっていきそうです。






