投稿日:2026.03.16 最終更新日:2026.03.16
海上保険が12倍?ホルムズ封鎖で海運が揺れる
今回のニュースは、海運業界にとってかなりインパクトの大きいものです。
イランがホルムズ海峡の封鎖継続を宣言し、ペルシャ湾の海運と海上保険市場が大きく揺れています。
この海峡は世界の石油輸送の大動脈とも言える場所で、ここが機能しなくなるとエネルギー市場だけでなく、世界の物流にも大きな影響が出ます。
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船と船員が海に取り残される
現在アラビア湾では、かなり異常な状況が起きています。
報道によると、約2万人の船員が船舶の中に取り残され、さらに1000隻近い船舶が海上で動けない状態になっています。
しかも直近24時間の間に6隻の船舶が攻撃を受けており、航行そのものが極めて危険な環境になっています。
現在のペルシャ湾の状況
船員:約2万人が海上に滞留
船舶:約1000隻が停滞
海上保険が急騰
今回の危機で特に大きく動いたのが海上戦争保険です。
これまで船舶価値の0.25%程度だった保険料は、危機の拡大とともに急上昇しました。
一時は1〜1.5%まで上がりましたが、現在では最大で船価の3%に達しています。
つまり保険料はおよそ12倍になった計算です。
- 以前:0.25%
- 危機初期:1〜1.5%
- 現在:最大3%
海運会社にとっては、燃料費や運航コストに加えて保険料まで跳ね上がるという、非常に厳しい状況になっています。
米国が保険市場に参入
こうした状況を受けて、トランプ政権は新しい対策を発表しました。
それが200億ドル規模の政治リスク保険基金です。
米国国際開発金融公社を通じて、船体保険や貨物保険を提供する方針が示されています。
ただし海上保険は非常に専門性の高い分野であり、業界関係者の間では「政府主導の保険制度が実際に機能するのか」という慎重な見方も出ています。
日本にも大きな影響
この問題は、日本にとっても非常に重要です。
日本の原油輸入の約8割はホルムズ海峡を通過しています。
つまりこの海峡が封鎖されると、日本のエネルギー供給そのものが不安定になります。
さらに海運会社は
- 戦争保険料の急騰
- 航路変更
- 輸送コスト増
という三重の負担を抱えることになります。
その影響は、最終的には燃料価格や物価にも波及する可能性があります。
海運構造が変わる可能性
すでに多くの船舶が喜望峰経由の航路に切り替え始めています。
このルートはアフリカ南端を回るため、輸送日数もコストも大きく増えるのが特徴です。
つまり今回の危機は、単なる一時的な混乱ではなく、海運構造そのものを変える可能性があります。
今回の危機がもたらす変化
海上保険料の急騰
航路変更の常態化
サプライチェーン再編
ホルムズ海峡の情勢次第では、世界の物流ネットワークそのものが見直される可能性もあります。






